砂漠の宿にはいろんな地域の人が滞在していました。
・毎夏、この宿に来るというモロッコ人大家族
・イギリス人のキャリアウーマン2人組(彼女達の一人は日本の放送局(NHKらしい)
働いていた経験があって簡単な日本語なら喋れる
・フランス人のバックパッカー
・スペイン人の若夫婦
・・・・・etc
砂しかない荒野に何故、人は集まるんでしょうね(笑)
さて私の砂漠ライフですが、
新しくやって来た花ちゃん(日本人)の登場で、更に楽しくなってきました♪
花ちゃんを連れて来たガイドは、イギリス人2組を「らくだツアー」へと勧誘して、いつのまにかいなくなってました。
「らくだツアー」は「らくだ」に乗って砂漠を周るツアーです、私の金欠状態を知らない花ちゃんは、一緒にらくだツアーに行こう♪と誘います。
ごめん、本当にお金がないの(;;)
(ヨーロッパで持ってきたお金を全て使い果たし(^^;)ツアーとかに参加する余裕はない)
前日から一緒にいる現地人のガイド(名前を忘れてしまって、今後ガイと書きます)には、私はお金がなく、その上にエジプトまでのエアチケットを買わないといけない、と貧乏自慢をたっぷりしていました。
モロッコの辺境の地に住んでいるガイにすれば、わざわざ飛行機に乗ってやってくる外人はみんな金持ち、なのに、一人旅で無一文に近い状況が不憫だった模様。
「夜になったら3人で遠くまで歩いて行ってみる?」と提案してくれました。
らくだはお金がかかるけど、自力で砂漠を周るのは無料だもんね!
提案を喜んで受け入れた私と花ちゃん、夜になるまで、まったりとロビーで寛いでいました。
そこへフランス人バックパッカーのマークが帰ってきました。
マークは父親がモロッコに住んでいるので、モロッコ国内はよく旅をしているとの事、(フランス語、英語、スペイン語がペラペラ)とってもナイスガイで、頼れるお兄さんです♪
マーク:『モロッコ人のガイドは信用してはダメ!だけど、彼はいい奴そうだから安心して行っておいで』と、背中を押してくれました。
夜になって3人で出かけようとしたら、朝に旅だったスペイン人集団を担当していたガイドが、自分も一緒に行くと言い出しました。
このガイド、名前は「アリ」といいます。
出合った瞬間から私は苦手なタイプで、威圧的というか、男尊女卑というか、、でも花ちゃんと意気投合しているみたいだし、ガイとも仲が良いみたいだし、、、結局4人で、夜の砂漠に出かけました。
先頭を行くアリがランプをかかげて、私達は懐中電灯をそれぞれに持ってついて行きます。
アリもガイもモロッコの民族衣装を着ているので、彼等を前後に縦一列で進んでいると、昔の時代のキャラバン隊に参加している気分です♪
夜の砂漠は本当に神秘的、あるのは砂と風だけ。
灯りに照らされた足元の大地は、風が砂を運んで、砂文様は刻々と変化する。
「しじま」ってこういう世界なんだなぁって思いました。
今でも嫌な事が起きた時、この時の景色を思いだします・・・私にとって辛く悲しいこの瞬間もあの砂漠はいつもと変わらずただ砂と風しかないんだなって。(自分の悩みはちっぽけなことなんだと)
本当に本当に素敵な体験でした!
花ちゃんも一緒に砂漠で野宿を体験して貰います。
満点の星空に4人で雑魚寝。
朝日が顔を出す頃に宿に戻りました。
心優しいガイドの「ガイ」は、私がカイロまでのエアチケットを購入しないといけない事をとても気にかけてくれて、
ガイ:「知合いに旅行店をしてる人がいるから安く手に入れられるように頼んであげる!」
そういって、町の旅行店に連れて行ってくれました。(町への移動はやっぱり他の人の車に便乗)
旅行店:「国際学生証があれば割引になるのですが、持っていますか?」
私:「残念ですが、持ってないです・・・(;;)」
旅行店:「そうですか・・・、なんとかしましょう!!!」
(好意で、学生扱いにして貰えることに♪)
しかし、問題発生、それは現金を持っていないということ。。。
私:「カードは使えますか?」
旅行店:「現金でないと安くしてあげれないんだ・・・」
すでに破産してしまって、キャッシング生活をしている私。
親に頼んで、限度額を上げてもらえるように頼んだけど、その手続きが完了してるかはまだ不明状態。
私:「それじゃぁ、ダメですよね(><)」
せっかく交渉が成立したかに見えたが、貧乏って悲しすぎる。
そう思って、ションボリしていたら店の人が、、
旅行店:「知合いに銀行員がいるから頼んであげるよ!」
頼んであげるって、なんとかなるの???
私・ガイド・旅行店の人で、今度は銀行に行くことに・・・。
銀行の交渉テーブルを挟んで、和やかに話は進む。
モロッコ語?ベルベル語?(解読不可)なので私にはチンプンカンプンだったけど・・・
・料金は日本で調べてきた現地価格(しかも学割♪)
・きちんとした銀行
・野生の勘が大丈夫と言ってる
「なるようになるだろう!」と腹をくくりました。
そしてやっぱり何の問題もありませんでした!(^v^)v
銀行に借金をしたことになったのだろうか?
・・・実は未だにあの時何をしたのか理解していない・・・(カード会社の利用明細には銀行名が書かれていた)
兎に角、現金を旅行店に払ってチケットをGET!
(気にかけていた問題が解決して一安心です(=´▽`=))
知り合いパワーの恩恵に預かったのであります。
チケットを手にして気分上々で砂漠の宿に戻ると・・・
花ちゃん:「聞いて?(;;)」
花ちゃんが泣きながら近づいてきました!!!
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