2000年の初春、香港から入って、陸路で中国の華南を横断して、ベトナム、カンボジア、タイへと東南アジアの旅をしました。
今日はベトナムのラオ・カイでのお話です。
ラオ・カイはベトナムの北西にあり、中国との国境にある街です。
中国からベトナムに入ると、文字も漢字からローマ字表記に変わりました。(表紙画像)
ラオ・カイの市場では民族衣装を来た人々をたくさんみて、国境を越えてベトナムに入ったんだなと実感しました。
中国側の街である河口は瑶(ヤオ)族自治県ですが、街中で民族衣装を着ている人はあまり見かけませんでした。
ラオ・カイの市場で着られていた民族衣装は藍色で染められた生地に赤や青、緑色の糸が刺し子されていて、女性は大きなイヤリングと可愛い帽子が特徴的でした。
たくさんの人で賑わう市場では野菜などの生活必需品が売買されていて、旅行者の私が買いたいものは売っていませんでした。
雰囲気は味わえたので帰ろうとしたら、民族衣装を着た女性が私に野菜を売り込みに話しかけてきました。
言葉はもちろん通じないのですが、とにかく必死なのは伝わりました。
彼女達も生活が懸かっているから一生懸命なのはわかるのですが、野菜を買っても仕方ないのです。
断りながら、「あなたの衣装はとても可愛いね!」と褒めてその場を立ち去りました。
少し時間を置いて、またその女性と遭遇しました。
するといきなり着ていた服を脱いで、買ってくれと頼まれました。
衛生的にキレイとは言い難いし、荷物になるし、、、。
金額は忘れてしまったけど、値段はとても安い値段でした。
私にとっては大きくない値段でも、彼女には必要な値段なのかと思うと、断れなくなってしまい結局、買うことにしました。
小柄な彼女の衣装、一度も袖を通さないままですが今も大切に持っています。
(保管する前にちゃんと家で手洗いしましたよ!)
あれから20年、今でも民族衣装を着る文化は残っているのかな?残っていて欲しいな。
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