2000年の初春、香港から入って、陸路で中国の華南を横断して、ベトナム、カンボジア、タイへと東南アジアの旅をしました。
今日は中国の石林でのお話です。
石林は雲南省昆明市にあって、中国南方カルストのひとつとして世界遺産に登録されています。(表紙画像)
私が訪れた頃は世界遺産に指定される前だったので、観光客もまばらでゆっくり見て周ることができました。
ヒマラヤ山脈の活動による地殻変動で石灰岩層が隆起して、風雨が長い年月をかけて作り出された景色です。
上を見上げると絶妙なバランスで石が留まっていて、下を歩くときはドキドキしました。
「自然」と「長い年月」が作り出す世界は本当に凄いですね。
石林へは中国に入って2週間位経つ頃で、宿屋で値段交渉したり、露天で買い物したり、食事をしたり、ずいぶん旅慣れたきた気分になっていました。
もう旅行者価格でボラれてなんかいないぞ!ってね。
入国したては貨幣価値ってさっぱりわからないし、しかもそれが中国となれば疑心暗鬼の塊でした。
日本人=金持ちだから、日本人だとわかると確実にボラれたり身の危険を感じたりするので、他の地方の出身者(つまり中国人)を装っていました。
中国は本当に大きく民族の数もハンパないので、言語もたくさんあるから全然バレません。(バレてないと信じてる)
現地人と同化できれば目立たないので、スリや悪い人に狙われることもないし安心なのです。
そして同化すればするほど怖いぐらいに物を買う値段が下がってくる!!!
列車の車内販売でゆで卵を買おうとした時、値段を聞かないで適当に推測でお金を払ったら、手渡されたのはゆで卵10個!
10倍も高い値段を予想していたなんて、旅慣れた気分でいたけれど、まだまだ適正価格を理解できていない証拠。
きっと一般の外国旅行者は1000倍くらい高い値段を交渉して100倍の値段で買ってるんだろう。。。
「奥が深い!」、そう思った瞬間でした。
今では中国の物価も上がって、反対に日本の物価は停滞しているから、旅した頃のような物価の差はもう感じる事はできないのでしょうね。
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